2015/05/11 19:31
2015.05.10

※走行ルート図上、新幹線の軌道上を4~5km走ったことになってますが、車内で自転車を輪行袋に詰めるのに精一杯でGARMINのスイッチを切り遅れたためです。

00日光-金精峠-上毛高原
今回の走行ルート
いつものことながら、金精峠のぼり口の看板は嫌になります。
曰く「沼田まで63km」
ところが金精道路を5km余りも登って到着する金精峠の看板は、「沼田まで65km」

これって何なんでしょう。空を飛ばない限り迂回路がないのにです。8kmはどこへ行ったのでしょうか…
まだ早く上れないとき(今もそうでしたねw)は、「ふざけるなよ!」と憤ったものでしたが、笑っていられる今はずいぶん大人になりました。

いやいや今回の金精道路はそういうことではありません。

湯元温泉まで来ると、「進むも地獄、退くも地獄」です。
走りたくて走るときは別ですが…

進めば上毛高原駅までおよそ80km、退けば東武日光まで40km余り。
後者の場合、距離は2分の1でも引き返す気持ちの凹みは2倍どころではありません。

一応悩みはしましたが、素直に引き返せる性格ではないこともわかっています。
見る人が見れば遭難の相が出ているんじゃないでしょうか。

若ければサバイバルもできましょう。しかし僕の場合…
大きな間違いが起こらないうちに引き返す勇気を持たなければいけないと感じています。

41金精道路
金精道路 1
さて件の強風ですが、相変わらずです。
カメラをやや望遠側ににして、これから進んでいく山の写真を撮ってみました。
おやまあ、笑うしかありません。もう感想の述べ様がありません。
寒そ~…

風に押し戻されなくたってずるずると速度が下がっていく脚なのに、向かい風ではたまりません。
上りではず~っと一桁の速度を超えることはなかったと思います。冗談のような走りでした。
普段はあまり上がらない心拍が150近くになっても速度はよろよろです。
上り斜面に強烈な向かい風のダブルパンチ!これで5kmの上りは厳しいなぁ…

42金精道路
金精道路 2
どうしたら寒さと強風に立ち向かうモチベーションがあげられるか。
止まって写真を撮る以外することがないので、ペダルを回しながら考えます。
おいしいものを食べる、温泉に入る…この後が続きません。
自転車に乗りながら先の楽しみってたった二つしかないのか…
笑ってる場合じゃありませんが笑っちゃいます。

43金精道路
金精道路 3
モチベーションは上げようがないようなので、風に向かってひたすら怪我だけはしないように慎重に走ります。
立ちごけ、クルマと衝突、崖下転落など…
しかも峠まで上っても残りはまだ75kmもあるのだから余裕を残さないと最後まで走り切れません。

いつも帰宅してからぞっとするのですが、こんなところでパンクやチェーン切れなどを起こしたら…なんとか自分で直せなければ単独で山など走ってはいけないのでしょうね。
大丈夫か、オレ?

44金精道路
金精道路 4
モチベーションを上げようがないといいつつも、自転車を止めて振り返っていい景色を眺めると、す~っと気持ちがリセットされていくのがわかります。
辛いから早くお終いにしたいと思う一方、置かれた状況を楽しんでいる自分もいます。
ロー・テンションとハイ・テンションが交互にやってくること自体、やや危ない気もしますが、直江津行で雪降り雨降り霰降る志賀草津道路を走った時も似た感覚でした。

45金精道路
金精道路 5
通常の感覚ならば疲労困憊のはずですが、疲れはありません。脚も気持ちもつかれません。一人でいる孤独感もありません。残りの道のりに暗澹となることもありません。
要するに正常な感覚からやや遠いところに来てしまっているようでした。

最後まで激しい疲労感に襲われないのは何に依るのでしょう。直江津はそういう意味で偉大な経験だと今でも思っていますが、折しも時を同じくして600kmのブルべを走っている友人が二人いるのですが、彼らの精神状態はどのようなのでしょう。もちろん僕のこんなちっぽけなことを彼らの600kmと比較して考えるつもりは全くありません。

46金精道路
金精道路 6
景色は最高です。僕の写真の腕では、強い風も低い気温も記録できませんから、帰宅して写真を見るとなおさら楽しかったことしか思い出せません。

その一方では…
追い抜いていくバイクやクルマ!彼らに同情は求めませんが、邪魔だぞ!という感情的なクラクションには腹が立ちました。
やはり余裕ないんですね。こんなことに腹を立てているようでは…。

一方でカーブで上り切れずにふらつくと、背後で速度を落としてじっと待ってくれるクルマもあったことを書き添えておかないと不公平ですね。
実際カーブのインナーは勾配がきついので、風が吹き付けてくると自転車は止まりそうになります。

47金精道路
金精道路 7
下から吹き上げる風ではなく、山から吹き下ろす風のようです。見上げれば山には雪がたくさん残っています。
あの雪の冷たさを乗せてくるんだから、そりゃ寒いわけです。
でもこうやって上ってきた道を眼下に見ると、こんな時でもちょっとだけ誇らしく嬉しい気持ちになります。

48金精道路
金精道路 8
普段のヒルクライムでは、「もう二度としないぞ!」とか「峠遠いぞ!」とか呪い言が出そうになったり、悪態を尽きそうになったりするのに、こういうとき人は不思議と我慢強いもののようです。
淡々と(言葉では言っても、普段はそういう心境にはなれない)静かに上り続けました。直江津のもっとも厳しい状況の時も似たような感覚だったと思います。

49金精峠
金精峠 1
上りはどうにか終了しましたが、峠の風は一層激しく、自転車を立て掛けたりすることはできません。
そう言えば、南伊豆の強風の時は地面に寝かせた自転車が風で動いたことがありました。

50金精峠
金精峠 2
ほとんど感激らしいものはなく、淡々と峠にたどり着いたという感覚です。
しかしやはり気温は高度が上昇した分下がってきました。
ここまでだって十分寒かったのに…峠にはまだいたるところに雪が残っています。

見渡したところトイレがありません。う~ん、体が冷えて我慢できない!
………をしました。許してください。
詳細は書けませんが、強風の中ではなかなか大変な作業であることを身を持って経験しました。(^^;

トンネルをくぐると群馬県に入りますが、県境を越えるのにこんなに激しい風に出迎えてもらったのは初めてです。
トンネル通過時はまさに風洞実験装置の中のようでした。正真正銘の向かい風!
しかもトンネルの入り口めがけて吹き込んでくるので、風速もトンネルの外とは相当開きがあります。

金精峠の向こう側の群馬県は寒い!知ってはいたけれど寒いです。10月だというのに雪が降って、少し下った菅沼では雪だるまとストーブに出迎えてもらったことがありました。

今回は…やっぱりすごく寒い! 冬です。雪があるなんてものではなく、子供を連れてきたら雪遊びに興じること間違いなしです。
あの激しい風は…というと峠付近を最後に菅沼の辺りではほとんど止んでいました。

しかしここでは風のあるなしなんて関係ありません。それほど気温が低いので寒い!
51菅沼
菅沼 1
この雪の壁、渋峠に負けない高さです。渋峠は標高2000mを越えていますが、この雪壁のありかはたぶん1500~1600m程の標高です。
ここには土産物販売店や喫茶店、暖かい食べ物を売る店もあるのですが、一刻も早く1mでも低いとことへ行きたくて立ち寄る勇気が出ません。
なぜかといえば、この時彼方の空には雨雲と思われる黒い雲が湧いていたのです。
これで雨に降られたら冗談ごとではなく死ぬかもしれない…既に低体温症が危ぶまれるほど体が冷えていたので、雨に降られたら万事休すです。

なのに写真なんか撮ってるのが理不尽です。w

52菅沼
菅沼 2
金精峠を越えてからのダウンヒルでは手が冷たくて千切れそうです。この季節ですから指切りグローです。いくら準備がいい人でも全指のグローブは選択しないでしょう。ただ、僕の場合着ているものが夏向きすぎるというか、夏のまんま。
冷気が胸から背中に突き抜けるといったらいいのか、もう自転車で風を切って下りたくない。しかし下りはまだまだ続きます。

それでもエメラルドグリーンの菅沼が見えたので止まって写真を撮りました。もはやこうなるとただの証拠写真にすぎません。

※【追記】証拠写真を見ると、まだ風が止んでいるどころではありませんね。湖面の波がかなりの風を証明しています。

もうこれ以上寒いことを書いても仕方がないですが…尾瀬への入り口を過ぎるあたりから少しずつ気温が上がってきました。
53片品村
片品村
片品村では雨が降ったのかもしれません。僕が走るときには晴れていましたが、あたりの気配はどうも雨あがり…
雲の合間から差す陽の光が新緑を眩しく照らし出します。
厚い雲の下には雪を頂いた山が霞んでいます。
素直に美しいと思うような余裕はなく、ひたすらもっと暖かいところへ行きたい!そればかりでした。

この街道沿いにはたくさんの温泉や足湯があるのですが、この先まだまだ寒い下りがあると思うと迂闊に寄れません。
横目で見ながら"入りたい!"気持ちを抑えて通りすぎます。

沼田市の「尾瀬市場」まで下ってきました。
ここまで来れば足湯に入っても許されます。実はここはこのルートを走るときには必ず立ち寄るところです。
土産物屋と簡単な食べ物や飲み物を提供してくれる店があります。
しかも買った物を足湯に浸かりながら食べることができるのです。
54じゃバター
尾瀬市場の足湯 1
目移りがしてなかなか決められませんが、すぐに用意できるというじゃがバターを買いました。
ktyさんご推薦のあさぎりフードパークのじゃがバターのようなわけにはいかないでしょうが、今はそんな贅沢は言いません。

55ポテトコロッケ
尾瀬市場の足湯 2
そしてこれまたすぐに食べられるポテトコロッケも買いました。

足湯にはテーブルが架け渡してあり、湯に浸かりながら(足湯だから足だけ)、食べてもいいことになっているのです。
いやいや極楽です。もう嬉しくて仕方がありません。自然に笑みがこぼれてしまうほどです。
大袈裟ですが、サバイバルした気分です。

いつも足湯に入るとその様子を写真に撮りますが、今回はありません。
実は…

四肢を中心に湿疹が出て困っているのですが、脚が一番症状が重いのです。
長い時間足湯に浸かっていたら、一気に湿疹が広がってさすがに写真に載せられるものではありません。
痒いことも痒いですが我慢できないほどではありません。
しかしこれ以上酷くなっては電車に乗るのも憚られるので泣く泣く足湯を出て上毛高原を目指します。

※本日5月11日、皮膚科に行ったら、お風呂に長く浸かるようなことは控えてください、とご忠告いただきました。

ここからは下り基調というよりもアップダウンを繰り返しながら、最後には下るという道です。
寒さから解放されて脚も快調に回り、距離をかせぎます。
寒い思いこそしたけれど、金精峠からほとんど脚を使っていないので上り返しも難なく走り切ります。

ようやく沼田市街に入り、信号で頻繁に止まります。日が暮れないうちに上毛高原に着きたいという余裕も出てきました。
ある信号で止まった時のことです。
クリートを嵌めようとステップインすると…パチンと音がして金属が落ちたようなチャリンという音がしました。
クリートが嵌まる手ごたえ(脚応え?)がありません。
足元を見るとこんなことになっていました。
56ペダル
沼田市街でペダル破損
ペダルのカーボンの板バネが外れてどこかへ吹っ飛んだようです。
たぶん外れる時の勢いでそこそこ遠くへ飛んでしまったようで見つかりません。

ここからは右足はちゃんとした靴で、左足はサンダルを履いたような感じのへんてこりんなペダリングになってしまいます。それよりなにより、恐ろしくてダンシングは決してできません。ダンシングの最中にペダルから足が滑ったら悶絶間違いなしでしょう。(^^;  いやいや笑える話ではありませんよね。
そんな危険を犯すくらいなら、どんな坂であってもダンシングは絶対しせん。シッティングで無理なら押し歩きします。(^^;
それにしてもなんでこんな時に、こんなよけいなことまで起こるんでしょう。

しかも、EDGE705で上毛高原駅をナビさせたら、最後の最後に今回のツアー最悪ともいえる激坂に連れて行ってくれました。実はこれは初めてではなく、かつて日が暮れて駅がわからなくなった時にご案内いただいたのがこの激坂だったのです。
ダンシングができないというのに!(--#

しかし結果的には日没前に上毛高原駅に到着。
JR東日本のジパング倶楽部の30%引きの適用を受けるには、201km以上の乗車距離が必要なので藤沢までの乗車券を求めます。
57大急ぎ輪行
大慌て輪行!
窓口でクレジットカードで切符代を精算しながら時刻表を見るとあと2分後に東京行きが出ます。
上毛高原などというローカルな駅では停車時間は瞬間です。
ひったくるように切符を受け取りながら、車内で袋に入れる許可を得て改札を抜けようとしますが、慌てているのでホイールを落とし、転がるの追いかけて捕まえ、改札の機械に入れた切符を受け取るのもまごまごしてしまいます。
すると隣の改札機から入場した男の子が切符を取って持たせてくれました。ありがとうって言ったかな…

もう何が何だかわからない勢いで階段を駆け上り、ちょうど滑り込んできた全車両二階建ての新幹線に無事乗れました。
FBに載せた輪行する自転車の写真はすでにホイールをまとめた状態になっていますが、実はこんな風にバラバラで駆け込んだのでした。

いつかのブログでも書きましたが、僕はジョン・マクレーンじゃないんだから…
でも僕は意外にもDIE HARDなのかも…
いや、今回から反省することにしたのでした。


Twitter : @pa_hoehoe


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4 Comments

  • Tetsuya.K 

  • shimaさんこんにちは(^^)v

    拝見してるほうもハラハラドキドキでしたよ!
    ホイ-ルが転がって行った場面は思わず笑ってしまいました。

    人間の本来の性は他人の不幸が一番幸せを感じるらしいですよ。
    (私がそうだということではないですよwww)
    まさに今回の輪行はその不幸というか不運の連続でしたね。

    でも、なんとか無事に帰宅できたのですから良しとしましょう!
    (私が言うことじゃないですねw)
    少しは反省してらっしゃるので今後に生かしましょう。
    同世代の仲間が走れなくなったら寂しいですから...。
    安全を担保して計画されることを切に望みます"(-""-)"

    いろいろ苦言を呈しましが楽しいブログ記事期待しています。

    次回、ご一緒出来るのを楽しみにしています。
  • 2015/05/12 12:05 | URL 
  • shimagnolo 

  • Tetsuya.Kさん、ありがとうございます。
    なんとかなるという精神がいけないのはわかっているのですが…
    前日の夜、寝る前に計画を立てることにも問題があるのですね。早く寝ないと睡眠不足になるので支度もそこそこになります。
    持ち物、着るもの、現金、カード…など持つべきものリストはPCのデスクトップに保存してはいるのです。
    でもまさかの備えは、行くコースや天候によって変わってきます…というより変わらなければいけないんですね。
    ここにいつも大きな穴が開きます。
    あっ! えっ! なにっ! 旅先でこんな叫びをあげないで済むように、事前の準備に心を配り、時間をかけたいと思います。

    次回は失敗なくTetsuya.Kさんと楽しいサイクリングがしたいと思います。
    くれぐれもよろしくお願い申し上げます。
  • 2015/05/12 19:55 | URL   [ 編集 ]
  • Snufkin 

  • ご無沙汰しています。
    ちょうど同じ日に渋峠に行きましたよ。同じく風が余りにも強くて非常に危険な思いをしました。。。。 しかしこの日は本当に風が強かったですね。ヒルクライムのような低速だからこそ、向かい風で押し戻される、横風で煽られるという状態でした。。。

    今回のshimaさんのルート、中々良さげですね。次回自分もチャレンジしてみたいと思います〜
  • 2015/05/13 07:43 | URL 
  • shimagnolo 

  • Snufkinさん、ご無沙汰しています。
    渋峠でしたか。僕も先日走りましたが、いつ行っても素晴らしい景観で素晴らしいコースですね。いつも走り切って下ってしまうのが惜しくなります。
    僕が今回走ったコースもいいですが、金精峠以後の低温には十分注意が必要です。学習能力が欠落している僕は今度も失敗しました。orz
    それに加えて風の強さが半端ではなく、南伊豆といい奥日光といい、どうも今年は強風に悩みそうです。
  • 2015/05/13 11:02 | URL   [ 編集 ]

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年々の衰えと戦いつつも、ロードレーサーでのつながりを機に写真の世界にもデビューさせてもらいました。六十の手習いをはるかに凌ぐ超遅咲き!
様々な面でペースを合わせて年齢差を埋めてくれる若い友だちに感謝しつつ、今しばらくご一緒させていただきたいと思う日々です。

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