2018/05/11 23:18
2018.05.10

今日のカメラとレンズはFUJI X-T2 + XF16-55mmF2.8 R LM WR

牧ノ原台地は日本有数の茶所、いつか八十八夜に訪れたいと思っていました。
今年の八十八夜は5月2日
本来はその日に出かけて行きたかったのですが、天気と相談していたら訪れたのは10日になりました。

避けたのは悪天候だけでなくGWの混雑も。
しかしもう一つの理由は、その時期はJRの長距離運賃が30%OFFにならないからです。数ある高齢者の特権の中でもこの30%OFFはゆるがせにできません。w
がしかし、人と一緒の時はこの限りではありません。今回はウォーキング目的の一人旅でしたので。

GW直後のこの時期は人波がすっかり引いて混雑がないのは狙い通りでしたが、寄ってみたかったお店や観光場所も閉じていました。寂しいこと寂しいこと。
しかも山中の道。日没近くなったら不安で怖くて一人で歩くことはできません。

この日は新横浜発06:52のいつものこだま631号に乗車、静岡でJR東海道本線に乗り換えて「金谷駅」下車です。

01静岡と金谷の間
01 JR金谷駅ホーム…だったかな
先頭車両に乗ったので、下車駅のホーム先端で撮った写真ではないかと思います。まだ2日しか経っていないのに判然としません。

※よく見たら写真は車内から撮っています。ワイパーが写っていますから。
静岡と金谷の間のどこかの駅です。新幹線が来たので慌ててシャッターを切ったのに覚えていません。(^^;

02金谷駅
02 JR金谷駅
こちらは改札を出てすぐの北口です。

03金谷の神社
03 JR金谷駅前の「嚴室神社」
今日は時間が有り余るほどあるので、目についたものや場所は片っ端から覗いたり立ち寄ったりすることにしていました。

鎮火祭と言うお祭りで有名なようですが、参道の上りで一人のご婦人と朝の挨拶を交わしたのみ。実に静かです。


JRの地下道をくぐって南口へと向かいます。いきなりの急勾配!!
さらに勾配が続き国道473を渡ると程なく「旧東海道石畳」の山道へと入っていきます。

04金谷坂
04 旧東海道石畳:金谷坂
ここが有名な「金谷坂」の登り口です。

05金谷坂
05 旧東海道石畳:金谷坂
宿場をつなぐ江戸時代の峠道を再現するために、多くの方々の協力を得て今日があるようです。鬱蒼と茂った木々の間を登っていく道。
随所に往時を偲ばせる祠や地蔵や石碑が見られます。
(その一部は『その1』の記事に載せました)

06最初の茶畑
06 旧東海道石畳:牧ノ原台地の茶畑
金谷の坂を登り切って牧ノ原台地の稜線へと出ます。
眼前に広がるお茶畑! 初夏の陽光を強く照り返す様は圧巻です! 

07茶畑
07 旧東海道石畳:牧ノ原台地の茶畑
これが見たかった光景です。
が、難を言えば、やはり一番茶を摘む前に訪れるべきでした。
柔らかな新茶葉ならではの浅い緑色は、既にやや濃い緑の茶葉へと変わっています。しかしそれでも十二分に美しい!

08焙珈琲豆焙煎
08 旧東海道石畳:菊川の自家焙煎珈琲アルム
牧ノ原台地を走る「金谷お茶の香通り」に面してぽつんとしゃれた家がありました。
「自家焙煎珈琲アルム」でした。

09珈琲ビーンズショップALM
09 旧東海道石畳:菊川の自家焙煎珈琲アルム
帰宅後に調べたら「木曜定休」!
本5月10日が「木曜日」!!

10諏訪神社
10 旧東海道石畳:菊川の「諏訪神社」
「自家焙煎珈琲アルム」の横の路地を入っていくとありました。
しかし正しい参拝入り口(参道)は他です。
すっかり廃れた雰囲気になっていますが、寂々感が好ましく踏みしめる参道のスギの葉が石畳で傷んだ足裏にやさしい。

11菊川坂
11 旧東海道石畳:菊川坂入り口
ここからまた「石畳の道」が続きます。やはり相当な急傾斜です。
ここからが金谷宿と日坂宿の間の宿場である菊川へと向かう「菊川坂」です。

12菊川坂
12 旧東海道石畳:菊川坂
上りの金谷坂は急勾配とは言え比較的楽でしたが(歩き始めたばかりだし)、こちらは下りの激坂。転倒に気を配らなければならないし、しっかりと踏ん張って下らなければなりません。

13菊川の茶畑
13 旧東海道石畳:菊川の茶畑
お茶畑の角や先端は彫刻刀で削り出したかのような鋭い刈り込みです。今は機械を使うので刈り込み方に個性はなく画一的ではあるのでしょうが、遠景で見る精緻な幾何学模様の美しさは格別です。

14菊川の茶畑
14 旧東海道石畳:菊川の茶畑
牧之原一帯のお茶畑は台地の南斜面に拡がっているので、かつて人の手が全てだった時代の労働のきつさは想像に難くありません。

15菊川の里のおばあちゃん
15 旧東海道石畳:菊川の里
菊川の里の農家の庭先でお庭の手入れをしていたおばあちゃん。なんとも小さくて素朴で穏やかな様子に思わずカメラを向けました。

16菊川の上り坂
16 旧東海道石畳:菊川の激坂
石畳を抜けてアスファルト道に出たら、勾配は一層厳しくなり、うねりながら上へ上へと続いています。

17菊川から東名を見晴らす
17 旧東海道石畳:菊川の茶畑
東名高速らしい高架道路が牧之原を突き抜けています。

18菊川の茶畑
18 旧東海道石畳:菊川の茶畑
上りを辛抱すればそこには俯瞰の景色が待っています。見上げていた茶畑が眼下に!

19菊川の茶畑
19 旧東海道石畳:菊川の茶畑
同じ目線で近くで見るお茶畑は実に細やかな手入れがなされています。玉石の土留めでお茶畑を守っています。
土留めの間に落ちた実から生えた1本のお茶の木も大事にされています。
無数にあるお茶の木なのに……と思ってしまいますが、他のお茶畑でもその1本が大事にされていました。

20久延寺
20 旧東海道石畳:久延寺
そして「久延寺」、菊川では今も昔も人々の暮らしの中で中心的役割を果たしているお寺なのでしょう。

21久延寺夜泣石
21 旧東海道石畳:久延寺・夜泣き石
これは悲しい逸話が残されている「小夜の夜泣き石」です。こちらとは別に小夜の中山トンネル脇に本来の夜泣き石が祀られていますが、いわれがあってこちらにも祀られています。
『その1』で一部紹介しましたが、金谷宿と日坂宿の間の「小夜の中山峠」は、急峻にして盗賊なども出没する危険な峠であり、賊に襲われて殺害された妊婦の悲しい物語が「夜泣き石」の伝説の元になっているのです。

中山公園
22 中山公園
現在では中山峠には中山公園が整備され、往時の峠越えが命がけであったことを記す歌碑が建てられています。

22中山公園
23 旧東海道石畳:中山公園
一歩足を踏み入れればそこは原始林のような深い森となる「中山公園」です。

夜泣き石の伝説にちなんだ「子育て飴」は久延寺から遠くない「扇屋」で現在も昔ながらの製法でつくられていますが、こちらもお休みで店は閉じていました。

23茶のマーク
24 旧東海道石畳:茶のマークが見える
山腹に茶の木で作られた「茶」の文字が望めます。こうしてみても中山峠が険しかったことが窺えます。

24菊川の茶と竹
25 旧東海道石畳:菊川の茶と竹
お茶畑の中からにょっきりと生えた竹がそのままにされていますが、やがては切らねばならないでしょう。こうした光景を一時でも残すお茶農家の粋な人柄が偲ばれます。

25菊川の茶畑と茶のマーク
26 旧東海道石畳:茶のマークが見える
こちらからも「茶」の文字が見られます。

26茶の木を刈る
27 日坂:お茶の木の剪定
通り合わせたお茶畑でお茶の刈り込みをしていました。こんな専用の機械が活躍していました。こうして次の茶摘みに備えているのでしょう。来年以降に向けてすっかり刈り取られて茶色に見える茶畑もあります。こうした様々な手入れをすることでいい茶葉の生育が促されるのでしょう。

28茶の木を刈る
28 日坂:お茶の木の剪定
写真を撮らせていただいていると会釈を送ってくださいました。
お話を伺いたいと思いましたが……

29茶畑の隙間
29 日坂の茶畑
茶畑が空と接するその向こうには広くて長い茶畑が続いていました。

30日坂の茶畑
30 日坂の茶畑
険しい峠にある日坂の茶畑、うねるように続く茶葉の平面が織物のように美しい。

31小夜の峠下り
31 小夜の中山峠下り
往時の中山峠越がいかに厳しく危険であったかの名残をとどめる急峻な峠道。徒歩で下るのも容易ではありません。こんな急峻な道は普通の自転車乗りには楽しくもなんともありません。上りはもちろん手に負えません。

金谷駅に自転車預かり所が設けられているのを見かけました。地元の方の通勤通学用かもしれませんが…
金谷まで自転車で走って預け、旧東海道石畳を歩いて中山峠を越えて日坂宿へと下り、バスで掛川駅へ出てJRで金谷駅に戻るというコースも考えられます。今は絶対にそんなことはしませんが……以前ならやったかもしれません。

32日乃坂神社
32 日乃坂神社
日坂宿へあと一歩のところで忽然と洗われた「日乃坂神社」
散るままに降り積もったスギの葉に埋もれ、朽ちるままになっているその風情がたまりません。


ようやく峠道を下りきると、目の前に現在の東海道とバイパスが走っています。
ここまできて、はてどっちへ行けばいいのか、はたと立ち止まりました。
事前の調査では(調査と言うほどのものではなく)、日坂から掛川に行くバスがあるはず。
がそもそも日坂宿がどっちなのかわかりません。
苦手なiPhoneのナビを使っても、逆方向や明後日の方に行くことだけは阻止しなければなりません。何しろここまで12kmも山道を歩いてきたので、明後日の方角だけは勘弁してもらわなければなりません。


なんとか日坂宿を貫く街道へ
往時は往来する旅人や参勤交代する地方の大名行列で賑わったであろう日坂宿のメインストリートです。

33日坂宿本陣跡
33 日坂宿本陣跡
その中心である本陣跡にたどり着きました。しかし平日の昼ご飯時、観光客はもちろん地元の人の姿も皆無です。昼時なのに食べるところも食べものを売っている店もありません。もしくは閉じています。

それはともかくバス停が見つからなかったら、現在の危険で面白くない東海道を掛川まで歩かなければならず、死活問題です。何しろ飲み物は調達できたもののエネルギーはスッカリ枯渇したままです。
繰り返しますが、食べるところはもちろんコンビニなどありません。後は閉じた商店。
地方の小さな町では平日は注意が必要です。

それでも宿場のメインストリートなので左右に見るべき建物が少なくありません。この街道は往時とほとんど変わらないままなので、建て直して新しい家になっても以前の商家の名前や屋号が玄関先に取り付けられています。

34日坂宿高札場
34 日坂宿高札場
高札場の手前にバス停がありました。ホッ!
がしかししかし、事前に調べてきた時刻表と全然違うじゃないですか。2時間待たないとバスは来ません。

腹は減るし足は棒になっているし……

そこに救いの神が現れました。
暖簾が下がっていると言うことは営業中でしょう。
後で調べたら「岡パン」は日坂宿で人気のパン屋さんのようです。

35日坂宿の岡パン
35 日坂宿の岡パン
中に入ると人のよさそうなおじさんが出てきました。事情を話しこれからどうすればいいのか相談すると、「この先にパワースポットで人気がある事任八幡(ことのままはちまん)があるから寄ってみたらどうですか。しばらく前に横浜から二人連れの女性がやってきた日は天気が悪くてね。先に進めず、バスも来ないしでタクシー呼んで掛川に行きましたよ。お客さんはいい日に来ましたねぇ〜」といつも言われていることと真逆の言葉をいただきました。嬉しくて余分にパンを買ってしまいました。

36日坂宿の岡パン
36 日坂宿の岡パン
歩きながらガツガツ食べたのがいけなかったのですが、粉にむせてゴホン!!
まん中の白いパンは粉砂糖がたっぷり過ぎるほどかけられていました。よくあるパンですが名前が思い出せません。

ともかくも首から提げていたカメラが粉砂糖を振りかけたケーキのようになりました。
砂糖も含んでいるしヤバい!

道ばたにしゃがんでまずはカメラの掃除に専念しました。
カメラをきれいにしてからドリンクを調達し、道のはたに腰を下ろしてパンの昼ご飯を済ませ、残りはバッグにしまいました。

37本宮山上り口
37 日坂宿の本宮山登り口
再び歩き始めると事任八幡宮の手前に現れた本宮山の本殿と拝殿そして奥社への入り口を示す鳥居。
せっかくだからと階段を上り……がよく見ると「これより271段」との立て札が。
でもこんな整備された階段ならいけるだろうと少し進むと……

38本宮山登り口
38 日坂宿の本宮山登り口
こんな状況になりました。階段はほとんど山道のそれになり、その先は更に登山道のようです。
だから登山用によくある「六根清浄」を唱えながら突く杖が数多用意されていたのでした。
既に足は棒のようなこの時、ここで撤退して「事任八幡宮」へ向かうことにしました。


『その3』に続く←ここをクリックしてお進みください


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2 Comments

  • びび 

  • デローザさん、おはようございます!

    茶畑の丸みの壮大さを感じます!
    あまりにもきれいな∩∩に引き込まれそうな感じを受けたことを思い出します。

    そうなんですよー歴史上の人物のゆかりをめぐるというよりは、その場所その場所の空気を感じることがメインなんですよねー
    一話完結みたいなのがいいのかなぁ。
    デローザさんが歩きながら「自転車ならー」「自転車できたならー」と考えるところがまたいいですねー♪

    自転車ではタチゴケしますが、歩けば越えられない峠はないかな。登れなければ押し歩こう!いや押してもらおう!いや、早く電動のバイクを開発してくれー(笑)

    トキコーチは、今日は床と一体化するようです。
    人間で良かった(笑)
  • 2018/05/13 09:50 | URL 
  • shimagnolo 

  • ビビさん、こんにちは!

    今回歩いたコースはやややり過ぎの感が…
    歩きにくい道に加えて上りや下りの急傾斜もあり、距離も長過ぎました。何事につけてもほどほどにするのがいいですね。

    今回は日帰りではありましたが「旅」の感覚でした。知らない地方ならではの空気や人々の暮らしの佇まいに惹かれます。

    仰るように「自転車ならな〜」とか「自転車で来ればよかったな〜」と思うのはいつものこと。やはりいい仲間と自転車で走るのが最高だと思います。その意味では存分に走れるトキちゃんは実に羨ましいです。距離や速度はともかく、一日中走っていた頃に戻りたいと思っています。

    来週はktyさんもトキちゃんも本番ですね。せめて天気だけはと思うのですが、どうやら雨っぽい。日ごろの行いですかね〜〜ww
  • 2018/05/13 10:19 | URL 

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2017年、ついに迎えてしまった"古希"
年々の衰えと戦いつつも、ロードレーサーでのつながりを機に写真の世界にもデビューさせてもらいました。六十の手習いをはるかに凌ぐ超遅咲き!
様々な面でペースを合わせて年齢差を埋めてくれる若い友だちに感謝しつつ、今しばらくご一緒させていただきたいと思う日々です。

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