2017/05/17 16:00
2017.05.16

かつ丼セットを食べながら考えた末、やはり当初のコースを走ることに決めました。鬼怒川発最終の特急に乗り遅れると新栃木止まりの鈍行しかなくなるので、ちょっと厄介なことになるかもしれませんが、その時はその時のこと。

31桜咲く
桜咲く戦場ヶ原
この後は楽しみながら、今より元気だった昔を思い出して少しだけ頑張ろうと思いました。戦場ヶ原の駐車場に咲く遅咲きの桜に励まされました。同類項の親近感も湧きました。

32戦場ヶ原から光徳へ
戦場ヶ原から光徳へ
この先数百メートル先を右折したら多分後戻りはしません。走った分が惜しくて戻れない。なんとも吝嗇な性格です。

33戦場ヶ原から光徳へ
戦場ヶ原から光徳へ
曲がり角で振り返って男体山を見納めてからペダルに力を込めました。

34光徳牧場
光徳牧場
途中で写真は撮らず、道路わきにある放牧場に立ち寄るのみで、光徳牧場もスルーします。売店に寄ってジェラートを食べたい気持を抑えていきなりの急坂に挑みます。

35山王峠へ
山王峠へ
健脚なクライマーにとっては普通の緩斜面でしょうが、貧脚の僕にはいろは坂に比べてかなり厳しい。いやむしろ激坂ともいえるこの峠道です。

去年の名残のカラマツの葉が道路わきに吹き溜まっています。晩秋に黄色い絨毯のように道路わきを染めるその光景は実に素晴らしいです。
今はまだ芽吹きの時にも早く、季節が移ろう端境期とも言える時です。

36山王峠へ
山王峠へ
うっかりすると散り残った紅葉のようにも見えてしまいますが、近づくとオレンジ色のほころび初めたばかりの若い葉です。
このルートの素晴らしいところは多くの落葉樹とアクセントの常緑樹に恵まれているところです。春になれば木々は柔らかに芽吹き、夏になれば涼しい緑陰を広げ、秋には燃えるような紅葉の世界を作り上げます。いずれも見ごたえがあります。
貧脚にもかかわらずしばしば足を向けるのはそんな理由に負うところが大きいのです。

37山王峠へ
山王峠へ
恐らく客観的に見ても、山王峠への上りはいろは坂の上りより距離は短いものの、斜度はかなり上回ります。景色を楽しむのを口実に自転車を降りて振り向けば、カラマツの向うには男体山が大きく影を広げ、その裾には中禅寺湖が青く光ります。
天候に恵まれた初夏にここに立って眺めたら虜になります。その意味では今回の写真は技術的にも被写体的にもやや精彩を欠いているのが残念です。
これまでの経験から、景色との出会いは人との出会いにも似てタイミングが大事だと思います。その時の精神状態、体調、もちろん天候や時刻、そして誰と見たか、そんな諸々が複合的な要素となって、二度と忘れられないものになったり一過性で終わってしまったり。

38山王峠
山王峠
何もない山王峠到着です。正確には右の山道を少し上ったところが正当な山王峠ですが…

39山王峠涸沼を囲む山々
山王峠涸沼を囲む山々
山王峠から少し走ると左手の谷底に湿原が広がり始めます。涸沼です。初めて訪れた時にはその様子に感激したものですが、その後樹木が成長したからでしょうか、葉を落とした季節でもよく見えなくなりました。
しかし周囲を囲む深い山々は季節ごとに姿を変えて楽しませてくれます。

40川俣温泉へ
川俣温泉へ
川俣温泉へのダウンヒルは長く実に変化に富んでいます。つかれた脚にはちょっと辛い上り返しも現れます。
暖かい日差しの新緑のころ、澄み切った青空の紅葉の季節など、チャンスがあったらおすすめの道です。

こういう深い山道を一人で走るときに想うこと…
こんなに静かで独り占めが許される山道にたった一人で置かれても、多くの自転車乗りは不安なく静かな気持ちでその瞬間を享受できると思うのです。普通の人が同じ状況に置かれた時、何を思いどう感じるのでしょう。ロングライドで自転車に乗っているときは誰もが普通の人ではなくなるので、想像がつきません。

ロードはかなり広範囲の行動が許される乗り物なので、徒歩の方にはない余裕はあるかもしれません。しかしロードは容易にパンクし、メカトラブルに陥るのも珍しいことではありません。解決不能なトラブルに陥ってただの荷物になり果てた経験もあります。
怪我や事故や獣の攻撃に対してもほとんど無防備です。つまり不安要素は徒歩の人と同等かそれ以上にあるのです。

サバイバル能力が最低レベルの僕でも、不安なく何十キロも人に会えない山道を走れるのが不思議で仕方ありません。
ここは、無謀なだけ!というツッコミは無しで…

41川俣温泉へ
川俣温泉へ
もう少しすれば山肌は色彩豊かな緑色に染まります。そして圧巻は燃えるような紅葉です。見通しが良いこの位置はビューポイントの一つですが、ここで止まれるのも自転車のアドバンテージです。
ルート上の所々に見晴らし台のような駐車場が設けられていますが、必ずしも絶景ポイントではありません。地形的に駐車余地を確保しやすいだけに過ぎません。
同じ場所でも自転車で走ると数倍感動できるという理由は、実はこんなところにあるのです。

42川俣湖俯瞰
川俣温泉へ:川俣湖俯瞰
眼下に川俣湖が見えてきました。山深い林道を下って標高が数百メートル低くなったこの地点、ようやく春らしい色が広がってきました。

43川俣温泉へ滴る新緑
川俣温泉へ:滴る新緑
葉を落として冬の名残一杯だった林道から、一気に春の明るさに満ちた道へと下ってきました。勾配や路面の不安定さは変わらないのに、若い緑の中を走るとすべてが穏やかに感じられます。

44川俣温泉間欠泉
川俣温泉:間欠泉
長い下りの終点川俣温泉です。橋の上から眺める渓谷美!右側の黒ずんだ部分に間欠泉の噴出口がありますが、この日はその時を待つ人の姿もありません。
現在約50分に1回の噴出だそうです。かつて2度ばかり噴き出す瞬間に出会ったことがありますが、間欠泉よりもその場に居合わせた人々の反応が忘れられません。

45川俣温泉間足湯
川俣温泉:足湯
ひとつ前の写真の左手斜面に写っている足湯がこれです。もう3年ほど前になるのでしょうか。ここを一緒に走った温泉好きのようさんが足を浸して喜ぶ笑顔が浮かびました。

46川俣温泉小さな社
川俣温泉:小さな社
川俣湖に向かう道端でほのぼのとした光景に出会いました。小さな社とそろそろ終わりを迎える山桜…説明の立札を撮る余裕がなく、いわれがわかりません。

47川俣湖
川俣湖
川俣湖です。今年の冬は雪が多かったように思いますが、やや水位が低い気がします。

48川俣湖
川俣湖
ここにたどり着くのはいつも陽が傾くころになります。真っ赤に染まった空が水に映る秋の夕暮れにまた訪れたいと思います。

ここまでそれなりに頑張って走ったおかげで鬼怒川発最終の特急に時間的余裕ができました。
それならと、瀬戸合狭にも立ち寄ることにしました。

49瀬戸合狭
瀬戸合狭
川俣ダムと発電施設、そして吊り橋! この吊り橋へ降りるには急斜面の長い道を下らなければなりません。ロードシューズではまず無理!一縷の望みをもってSPDシューズで訪れたこの日ですが、さすがにそこまでの時間はありません。
電車の不通で到着が3時間近く遅れたのが今さらながら残念です。

50a瀬戸合狭
瀬戸合狭
千尋の谷! これほどこの言葉が似合う谷を覗いたことがありません。

51瀬戸合狭
瀬戸合狭
仙人が現れそうな深い山の中のさらに深い谷です。
しつこいですが、紅葉の季節のこの谷の光景を伝えるには、貧しい筆の表現力を以てしては不可能です。

52蛇王の滝
蛇王の滝
鬼怒川に沿って下ると右手の崖から落ちる「蛇王の滝」
いつ来ても見る人がいませんが、道路沿いの樹木の影になって気づきにくいのも事実です。
しかし自転車でのんびり流していると、どーどーと流れ落ちる水の音が響いてきます。

53鬼怒川
鬼怒川
道の右に左にと移動しながら並行して流れる鬼怒川の表情も千姿万態の趣です。
激しい瀬の流れに岩が似合うように、淵となってやや流れが滞るこの場所には小さな島を作る木々が似合っています。

ここからまだ鬼怒川駅までは距離がありますが、下り基調なのでついつい速度を上げすぎてしまいます。
鬼怒川駅から乗車して一息つくときにいつも思うのです。「ちょっとあぶなかったな…次からは気をつけよう」と

貧しい脚ながら上りの峠を少し頑張った甲斐がありました。
鬼怒川駅に到着したのは6時半ちょい前。36分発の特急には間に合いそうです。予定の最終より1時間も早い列車です。
急いで輪行の支度をし、特急券を購入し、慌てることもなく発車に間に合いました。
とはいうものの、すれすれでした。席で落ち着く間もなく電車が動き始めました。

気がつけば喉は乾きお腹も空いています。手持ちの補給用の大福とどら焼きを車内の自販機で買ったコーラと一緒に流し込みましたが足りません。
特急にはワゴン販売とカウンター販売があるのですが、何か食べたいと言ったら、すでに終了しているカウンター販売を開いてくれました。
「しゅうまい」と「フライドポテト」と「コーヒー」を注文したら、出てきた熱々のシュウマイやフライドポテトはなかなかのボリューム。
空腹に任せて全部平らげましたが…その夜帰宅してからお腹の調子がよくありません。最後の最後に喰いすぎと飲み過ぎが祟った今回の輪行サイクリングでした。

しかしちゃんとリベンジが果たせたことに大いに満足しています。

※一つ書き忘れたことがあります。終着点まであと10㎞という地点でパラパラと雨が落ちてきました。前方の空を見ると不穏な雲が湧いています。これはやられそうです。

速度が危ないと言ったばかりですが急いで下ります。雨が本格的になってきた残り5㎞地点で、閉じた店の軒先を借りてカメラをしまい、カメラバッグにビニールカバーをかけ、持参したレインウエアを身につけて下ります。やがて雨の降りは収まりポツポツ程度になりました。

駅で輪行袋に自転車をセットして特急に乗ろうとホームに上がったら…
いきなりざんざん降りに!! (@∀@;)
しかしホームは屋根付き!濡れずに列車に乗り込み、窓を洗う激しい雨を逃れてホッとしました。これも日ごろの行いをちゃんと見ていた神様のご加護に他なりません。

一部の方にしかわかりませんが…
「今のを見たか!」とそっとガッツポーズをしました。♪(´ε` )


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2017年、ついに迎えてしまった"古希"
年々の衰えと戦いつつも、ロードレーサーでのつながりを機に写真の世界にもデビューさせてもらいました。六十の手習いをはるかに凌ぐ超遅咲き!
様々な面でペースを合わせて年齢差を埋めてくれる若い友だちに感謝しつつ、今しばらくご一緒させていただきたいと思う日々です。

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