fc2ブログ
2012/01/22 16:56
去年の6月3日にフレームを破損して、蘇生をほとんど諦めていたKING3。
100%気に入って買った初めてのフレームだっただけに残念だった。
もちろん他のフレームだって悪くない。
むしろ気に入っているのだが、それでもなおKING3は別格だった。

"覆水盆に帰らず"、"It's no use crying over spilt milk."という諺がある。
洋の東西を問わず、人は取り返しのつかないことでも嘆かずにいられないものなのだ。

甲斐のない嘆きはよそう、取り返しのつかないことを後悔するのはやめよう!ときっぱり諦めたつもりだった。

KING3-1
KING3のフレームに穴が!①

KING3-2
KING3のフレームに穴が!②
そうは言ったものの往生際悪く、その後も検索サイトにアクセスして「カーボンフレーム修理」とか、「自転車用カーボンチューブ」などの関連するキーワードで検索をかけ続けていた。
そしてヒットしたのが、CarbonDryJapanだ。
修理後のフレーム強度を保証しているのが決め手となってメールで連絡を取った。

カーボンチューブの修理工房は数々あれど、たいていは強度の面で茶を濁している。
ユーザーにしてみれば、強度保証なくしては補修の意味はない。
カーボンフレームの破断は珍しいことではなく、状況によっては致命的な事故に繋がりかねないからだ。

KING3-b-1
KING3カーボンチューブ補修完了①
専門的なことはCarbonDryJapanのHPをご覧頂くとして、
カーボンプリプレグを巻いて補強した後、オリジナルフレームとの段差がどれくらいになるかが気になった。
無知な素人ならではだが、できる限り段差を少なくすることをお願いしてみた。
実は強度保証と段差のない滑らかな仕上げは二律背反的要素なので、両者のバランスのとり方に素人が口出しする余地はないはずだった。
最終的には「一に強度、二に見かけ」、でおまかせする他なかった。
強度に影響を及ぼさない範囲で、段差ができるだけ少なくなるよう作業してくださることになった。

KING3-b-2
KING3カーボンチューブ補修完了②
二律背反的要素の程よいバランスをとって補修していただいた結果が、この写真だ。
覚悟していたよりずっと滑らかで、納得のいく仕上がりだ。
フレームは、CarbonDryJapanからペイント工房RADICAL BRATS DESIGNSに直接送っていただくことにした。

ペイント作業にかかっていただく前にRADICAL BRATS DESIGNSに赴き、フレームを前に打ち合わせをさせていただいた。
全く新しいデザインで全塗装していただくか、トップチューブをオリジナル通りに部分塗装していただくか悩むところだった。
新しいデザインでペイントしていただくにしても、この時点で何のイメージも持っていなかったこと、もともとオリジナルのペイントが好きで購入したのにあまり乗っていなかったこと…
で結局オリジナルでの復活をお願いすることにした。

カーボン補修がほとんど滑らかに仕上がっているように見えたフレームだが、RADICAL BRATS DESIGNSのTUさんに促されて触ってみるとわずかな凹凸と段差がある。
強度保証を第一とする立場を尊重すれば、やむを得ないことと理解しているが…
TUさんはこの歪みを実に丁寧で時間のかかる作業で解決してくださった。

TUさんの仕事は完璧すぎるほど完璧で、作品(迷わずそう呼びたい!)を目の当たりにすれば誰もが認めざるを得ない程の、比類のないレベルだと思う。

KING3はきれいなシルバーメタリック塗装なので、下地の仕上げをよほど丁寧にしないとわずかな凹凸も目立ってしまうのだという。

KING3-a-1
KING3驚異の復活①
どうです! 見事!というほかない出来映えでしょう。
「メタリック塗装は、部分塗装だと塗料の金属の粉の並びが違ってしまうので、見る角度によっては少し暗く見えるかもしれない」と仰るが、どんなに目を凝らしても補修ペイントをしたようには見えない。
完璧とはこういう仕上がりのことだ!

KING3-a-2
KING3驚異の復活②
部屋の照明などが写り込んでいるが、実際はピカピカで新品をも凌ぐような塗装だ。
この仕上がりを実現していただいた裏には、下地の歪みの修正に手間と時間を惜しまず注いでくださった事実があるのだ。

普通はパテを塗って乾燥させて研ぎだし、凹凸を消して滑らかにすると思うのだが…
TUさん曰く、「パテは硬化してフレームのしなりに追従しきれないと、時間の経過にしたがって塗装がひび割れたりする」のだそうだ。
しかも硬化したパテはフレームのフレキシビリティーに影響し、さらに乗り味も変えてしまうだろう。

KING3-a-3
KING3驚異の復活③
で、比較的な柔軟なクリアウレタン塗料を塗っては乾燥させて研ぎだす。また塗っては乾燥させて研ぎだす…
完全に乾燥させるのに時間がかかり、しかもその工程を何回も繰り返すのだから大変な作業である。
KING3のロゴも、寸分の狂いもなく完全に復元していただいた。
この見事な出来上がりはその手間と技術があってのことなのだ。
一旦諦めていたフレームが生まれ変わってこんなに美しい状態で手元に戻ってくるとは、感謝の言葉もない。
RADICAL BRATS DESIGNSのTUさんには心より御礼申し上げたい。

KING3-a-4
KING3驚異の復活だが…①
ところが…
ヘッドチューブに一見クラックのようなすじがある。
TUさんが気づいて教えてくださったのである。
願わくば、カーボンチューブ修理の際に熱処理した影響で生じた塗装面だけのトラブルであって欲しい。
窯に入れて熱処理する時に塗装にトラブルが発生する可能性があるのは、事前に了解していたので、それであればノー・プロブレムなのだが…
ヘッドチューブの下方部分には、塗膜が浮いているようにみえるところもある。
フレームの他の部分にも熱処理時に塗膜が浮いたようになった箇所があるので、これらと同じ原因によるものだといいのだが…

KING3-a-5
KING3驚異の復活だが…②
コンポの組み付けなどをお願いしがてらフレームを I サイクルに持ち込んで相談してみた。
安心のためにも、輸入代理店「日直商会」に送って判断を仰ぐことにした。
なかなか乗れないなぁ~

※ I サイクルのU さんもKING3の仕上がりの想定外の見事さに感心することしきり!
そりゃぁ、そうだろうね。


Twitter: @pa_hoehoe
スポンサーサイト



プロフィール

shimagnolo

Author:shimagnolo
2017年、ついに迎えてしまった"古希"
年々の衰えと戦いつつも、ロードレーサーでのつながりを機に写真の世界にもデビューさせてもらいました。六十の手習いをはるかに凌ぐ超遅咲き!
様々な面でペースを合わせて年齢差を埋めてくれる若い友だちに感謝しつつ、今しばらくご一緒させていただきたいと思う日々です。

My Blog Photo

Calendar 1.1

<
>
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 78
9 10 11 12 13 1415
16 17 18 19 20 2122
23 24 25 26 27 2829
30 31 - - - - -

全記事

Designed by 石津 花

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最近の記事+コメント

カテゴリ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧


40代のロードバイク日記(今年50になりましたがタイトルこのまま)

モーツァルトな走りで

pictlayer

検索フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク